遺品整理と遺産相続ガイド

親の家の片付け方、不要品処分から遺産相続の手続きまで

家の解体にかかる費用は?空き家にするなら取り壊すのもあり。

2016/09/08

親の家が空き家になる。そのままにしておこうか、借家にしようか、今すぐには決められないかもしれませんが、早い段階で手を打つ必要があります。

人が住まないで放置していると、家はどんどん荒れていくものです。親の家を空き家にしておくと様々な問題が起こります。

塀や壁が崩れて近隣の人を怪我させてしまうかもしれません。庭の雑草や植木が伸び放題で害虫が大量発生、あるいは、空き家に他人が入り込んでいたずらされたり、放火されて火災が起きる可能性もあります。いつ何が起きるかわからないのです。

建物や土地の所有者は、空き家で起こった事故でも「土地工作物責任」を問われます。土地工作物責任は、無過失責任といって故意や過失がなかったとしても損害賠償の責任を負わなければなりません。

いざ何か起きてしまったら、「遠くに住んでいるから手入れが出来ませんでした」では済まないのです。

解体の相場は1坪当たり約2~6万円

目の届かない所に財産があるというのは実は思っている以上に大変で、維持・管理していくのは難しいものです。

「傷んでいるし、定期的な手入れも出来ない。その上これから先、誰も住まない。何か起きてからでは遅いし解体しようか」となるのも無理もない話。もったいないという気持ちもあるかもしれませんが、選択肢の一つとして頭に入れておいた方が良いでしょう。

家の解体費用の相場は2~6万円。建物が木造、鉄骨、鉄筋コンクリートで異なります。

構造 1坪当たり 40壷(単純計算)
木造 2~4万円 80~160万円
プレハブ 2~4.5万円 80~180万円
鉄骨造 2~4.5万円 80~180万円
鉄筋コンクリート 3~6万円 120~240万円

見積書に内訳がきちんと書かれているか確認を

解体工事費用の主な内訳は、「人件費」「重機・機材利用料」「燃料費」「防音・養生代」「廃棄物処理代」「事務手数料」などがあります。

この内訳が書かれていない見積もりが出された場合、余計な費用が上乗せされているかもしれませんので、きちんと確認しましょう。

坪単価の計算方法は各社で変わるので、坪単価の費用が安いからといって解体工事の全体の総費用が安くなるとは限りません。

一般的な相場は上記のようになりますが、あなたの家を壊す際にかかる解体費用は、解体業者から見積りをとってもらわなければ正確にはわかりません。地域によって廃棄物処分費用の相場は違いますし、手続きの費用、各解体業者の固定費などもそれぞれ変わってきます。

一般的な坪単価の相場に含まれる工事は、家屋解体費、養生費、廃棄物処分費、事務処理費などがあります。家屋の解体費用のみ、解体費用総額の計算ではありません。

解体費用の内訳と目安

解体費用の主な内訳を紹介します。

解体工事(全体):20,000~60,000円/坪

解体業者によっては内訳を出さずに工事費を坪単価のみで見積を出してくるケースもあります。その場合は内装・外装・人力・重機解体といった細かな区別はなく、更に人件費や破棄物の処理代も含まれた金額ということになります。

仮説工事:500~1,000円/㎡

防音、防塵の工事。足場を組んで建物の周囲を養生シートで覆ったりするための費用です。周辺の家との距離が十分にあればシートで覆う必要がなくなるでいくらか安くなります。

内装解体:5,000円~10,000円/坪

台所、トイレ、お風呂など生活用設備の撤去、窓ガラスや部屋の間仕切りになっている石膏ボードの撤去が内装解体です。基本的に手作業で行うため手間がかかるので、重機を使った解体よりも坪単価は高くなります。廃棄物処理が含まれていることもあります。

屋根解体:1,000~2,000円

瓦屋根の場合、撤去は手作業。屋根の広さ、瓦の種類によって費用が異なります。廃棄物処理も含むと単価が高くなります。

重機解体:3,000~5,000円

内装解体、屋根解体が終わった後、残りの主要な構造物を重機で一気に壊します。相当な量の粉塵が舞うので散水しながら行います。建物の大きさにもよりますが、作業日数は2、3日です。

基礎撤去:2,000~3,000円

土間や基礎部分の撤去。建坪よりも面積は小さくなるので、個別に広さを測って計上されることが多いです。

人件費:15,000円~/1人

重機オペレーター、重機作業をアシストする作業員の他に、周辺の状況によっては交通整理のために警備員も配置されます。重機を使うのは工事終盤だけなので重機オペレーターの人件費はいくらか少なくなります。

廃棄物処理:5,000~20,000円/㎡

解体工事によって生じた木材やガラス、その他のがれき全般は廃棄物と処理されます。廃棄物処理の見積もりは「坪単価に含まれる場合」「材質ごとに分ける場合」」運搬費と処理費を分ける場合」「トラック1台ごとに計算」など業者によって様々。

1平米あたりの単価は廃棄物の種類によって変わりますが、分別せずに「混合廃棄物」として扱うと単価は15,000円以上になることもあります。

ブロック塀撤去:2,000円/㎡

家を囲むブロック塀は面積で撤去費用が計上されます。壊されたブロックは廃棄物として処分されますが、処分費をが含まれるかどうかは解体業者によって異なるので要確認。

樹木撤去:10,000~50,000円

幹の太さで大・中・小の3段階分けられて値段が決まるのが一般的。伐採するだけの処理と抜根までする処理とでは費用が1.5~2倍違います。

重機運搬費:40,000円前後

重機の運搬は1往復です。解体が進んで重機が置けるスペースが出来てから搬入し、後は重機作業が終わるまで敷地内に滞在します。

その他の付帯物

物置や車庫、門などメインの建屋以外の付帯別は個別に計上されます。構造や大きさによって金額は変わるので相場はありません。

諸費用:合計で50,000円前後

建築リサイクル法による届け出(床面積80㎡以上の場合)、道路使用許可(建物の周辺状況による)、解体後の整地など、直接的な工事以外にかかる費用です。

周辺へ挨拶まわり

いざ工事が始まると、月曜~土曜(金曜)まで毎日8時~17時で作業が行われます。騒音や振動、粉塵、重機やトラックの出入りなど、騒々しいことになって周辺の住民には迷惑がかかります。

工事の前に、業者と一緒に「ご迷惑をおかけします」とご近所に挨拶回りをしておきましょう。一言あるだけで印象が全然違いますからとても大切なことです。

解体業者をお探しなら複数の業者へ一括見積もりが便利

複数の優良解体業者へ一括して見積もりが取ることが出来ます。

金額、工期、実績、得意物件など、ニーズに合わせて解体業者様を選定してくれるので「はずれ」にあたってしまう確率も低く、過去の利用者からの評価も選定材料になっているので安心できる仕組みです。

利用はもちろん無料。過去のユーザーの見積もり利用歴も見られるので、地域別、建物の大きさ別にだいたいの相場もわかります。